共感できる?欧米人が付き合ってすぐに「I LOVE YOU」と言わないワケ
海外映画やドラマのなかでおなじみの台詞のひとつ「I LOVE YOU(愛している)」。恋人や両親、友人などに対してよく使われる、欧米では日常生活に密着している言葉です。ところが、付き合い始めて間もない関係だと、なかなか「I love you」には発展しません。少し意外な気がしませんか?
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愛への約束を意味する「I LOVE YOU」
先日の「付き合って」は存在しない!? 日本人が困惑する欧米の恋愛ルールでもお伝えしたように、欧米人の恋愛スタイルは私たちのそれとは異なります。欧米の恋愛には告白という文化がないため、異性と親しい関係になっても、付き合っているかどうなのか曖昧なのです。
付き合って1〜2カ月の段階では「I like you(好き)」または「I like you very much(大好き)」、2〜3カ月して関係が安定してきてやっと「I love you」となります。
日本人同士の恋愛でも、「好き」から「大好き」、そして「愛してる」と表現が変わっていくように、この感覚を理解できるのではないでしょうか。
欧米人が、このように「I love you」と言えるまである程度の期間を要する理由は、本当に好きになってよい相手なのかどうかを見極めている、というところにあるようです。また「相手に否定されるのが怖い」と感じることも、要因のひとつ。
ステディな関係の恋人同士や夫婦になれば、出勤前に、電話口で、帰宅後に、就寝前に、というように一転して「I LOVE YOU」の嵐に。この温度差ったら・・・本当に驚いてしまいます。
日本人にとっては少々重荷に感じる「愛してる」
しかし欧米人とは違い、「愛している」と声に出して伝えることに慣れていない私たち日本人にとって、このフレーズは時として重荷に感じることも。付き合って間もない頃や新婚半年という脳内ハネムーン状態ならまだしも、同棲3年目、結婚5年目のちょっぴり停滞期に入っても「愛してる」って…考えただけでも疲れませんか?
相手が「I love you」と言ったら、こちらも同じように返す必要があるため(返答しないと「私(僕)のこと愛してないの!?」と責められる)、欧米人と国際結婚した日本人男女のなかには「I love you」を義務のように感じる人も。
以心伝心を解する私たちとは異なり、欧米では愛情表現も言葉にして伝える必要があります。連発していると、言葉自体の重みが薄れてしまうようにも感じますが、これは日本的な感覚なのかも。
いずれにせよ、日本人の私たちにとっては気恥ずかしい「愛してる」。日本人と欧米人を足して割ったら、愛情表現の方法もちょうどよくなりそうだと思うのは、私だけでしょうか?
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