婚活コンシェルジュが聞いた、恋の名言3選【30代からの恋のかさねかた、愛のはぐくみかた】

20代とは違う30代の恋。結婚するか否かの分岐ともなる年代であることから、未婚の30代にとって恋に迷いはつきものです。この連載では、婚活のプロフェッショナルから聞いた、恋愛・結婚についてのヒントをお伝え。恋する気持ちに寄り添い、ポジティブな気持ちで毎日を過ごすコツをお届けします。
迷ったり、落ち込んだり。悩み多き恋愛だからこそ、そこから名言は生まれるのかもしれません。多くの男女の婚活に寄り添う婚活コンシェルジュたちは、彼ら彼女らの恋の名言を耳にする機会も多いようです。
連載最終回の今回は、そんな恋の名言から厳選した、3つのお話をお伝えしましょう。
目次
「自分をよく見せようとして緊張してしまい、相手も緊張させてしまった」
この言葉を口にしたA子さんは、大手企業広報の仕事をてがける明るく気さくな女性。「一人きりでやる婚活は自分には向いていない」と考え、話し相手・相談相手のいる婚活支援サービスを利用しようと思ったのだそう。
活動に積極的なA子さんでしたが、なかなか相手と自分お互いが「YES」の返答になりません。
「私の何が足りないのでしょうか?」悩んでそうコンシェルジュに相談するA子さん。
「大切なことは、自分をどう見せるかではなく、また相手を値踏みすることでもなく、相手がどんな人なのか興味をもって長所を見つけていくこと」
「いろんな人と会っていくなかで、だんだんとその人と生活するとどんな感じになるか、というイメージ力がついてくるもの。それが自然にできるようになったとき、この人かなと思える人に出会えるもの」
コンシェルジュは、そんなアドバイスをしました。
その言葉を素直に聞いていたA子さんが口にしたのが次の名言です。
「なんか、わかった気がします。自分自身が相手の緊張を引き起こしていた気がします。なんか失敗しちゃいけないような気持ちがどこかにありました。そして相手のことを詳しく知ろうとしすぎていたような気がします。もう少し気を楽にして会ってみます」
それからまもなく出会った男性と、A子さんはご成婚したそうです。
「男女は一瞬で恋に落ち、その後愛情が減らないように努力していくのが夫婦だと思っていた」
この名言を語ったB子さんが婚活支援サービスのドアをたたいた動機は、「何となくさみしかったから」。友人はみな家庭を持ち、職場の人の子どもの成長話にも加わることができず、一言も話をしないで終わる休日の夕暮れは本当に孤独でした。
とはいえ、婚活の理由は「週末に話をする相手が欲しい」くらいの気持ちだったので、理想の家庭像などは曖昧なイメージしかなかったそうです。
しばらくして、週末は嘘のように急ににぎやかなものに変わっていきます。自分と趣味の合う人を紹介されることが多く、会った瞬間意気投合する人も、2時間くらい話が盛り上がる人もかなりいました。
しかしなぜか、2回目も会いたいと思える人になかなか出会えなかったのです。そこでB子さんは今までのこだわりを捨て、自分とは違うタイプの人と会ってみたいと思うようになります。
そして今までとは職種も地域も違う方を紹介される中で、ある男性に、会うたびに少しずつ心に温かいものを感じるようになっていきました。B子さんは言います。
「私はそれまで、男女は一瞬で恋に落ち、その後愛情が減らないように努力していくのが夫婦だと思っていたので、『愛情は育てていくもの』という発想は新鮮でした」
その後ご成婚。彼はいつも大きな愛で包んでくれ、何かあるたびに「ありがとう」と言ってくれるそうです。
「普通の出来事を楽しみながら穏やかな生活を過ごせそうです」
最後の名言は、知的で穏やかなC男さんのお話です。どちらかというと口数の少ないC男さんは、何人かの女性と交際にいたりつつも、「何となく今の自分が無理をしないとお付き合いを続けていくことができない気がする」と悩んでいました。
コンシェルジュは、今までとタイプの違う人と会ってみることをアドバイス。そうすることで、自分自身でも気づいていなかった感情や大切な気持ちがはっきりしてくることがあるからです。
そして出会った、今までと全く違うタイプの女性と初めてのデートで意気投合。時間を忘れて楽にいられると感じたそうです。
C男さんは言います。
「彼女とは、共通の趣味があったわけではなく、見た目に強く惹かれたというわけでもないと思います。でも、なぜか最初から自然体で話ができ、安心感がありました。彼女と話をしていると時が経つことを忘れてしまいます。デートでも気取ったところがなく、これから一緒に過ごす時間がはっきりイメージできた気がします。
二人でいろんなことを話しました。これからもお互いがお互いの心の支えになり、普通の出来事を楽しみながら穏やかな生活を過ごせそうです」
そしてもちろん、二人はご成婚しました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。みな、大切なことに気づいたとき、名言を残しています。そしてそのきっかけは、“何かを変える”ときに訪れているようです。 自分の関わり方を変える、今までと違うタイプの人と会ってみる、そんな風に自ら行動を変えたときが、本当の意味での婚活のスタートなのかもしれません。
桑宮理恵子さん(婚活支援サービス パートナーエージェント/コンシェルジュ)
コールセンターで培ったコミュニケーション力から、どんなことでも気兼ねなく話せると定評があるコンシェルジュ。本音トークで会話をし、人の長所を見つけることが得意。鋭い観察力と幅広い話題で、婚活に悩む人々を全力でサポートします。
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