子供が欲しくない女性が、結婚したいって変ですか?

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「ぶっちゃけさ、子供がいなかったら結婚なんてさほど意味がないわけよ」
とある夜。一回り以上年上の友人と食事をしていた時に彼はそう言い切った。
遊び目的で合コンや飲み会を重ねていた頃は、婚活している女性が知り合いたいような所謂ハイスぺ男性とよく顔を合わせてはいたものの。
「まあ、結婚なんてまだまだ先だし」なんて気持ちから、そういった男性を好きになったとしても結婚までを視野に入れてアタックするなんてことは皆無だった。
ところがそれからたったの四年ほどで事態は急変する。
結婚からは得られない?
同い年の友人からポツポツと結婚報告が増え始め、パートナーとの交際が二年を超えた私は周りから「いつ結婚するの?」と聞かれる回数も増えている。
結婚願望、及び妊娠出産願望を持ち合わせている私は、その問いをきっかけにパートナーに「結婚ってどう思う?」なんてジャブにもならないジャブを試みるも、彼から返ってくるのは「えー」や「うーん」といったとても歯痒いもの。
「でも私は。29歳には出産したい」とちょっと強めに言うと「まだ無理」なんてピシャリと返された。
その出来事について、友人に相談して返ってきた言葉こそが冒頭の一言。
子供がいなかったら結婚なんて意味がない。
その言葉から生じた衝撃に頭を抱えそうになるが、それを悟った友人はこうも続ける。
「だってさ、お前は扶養に入れないだろ?税金が安くなるわけでもないし、経済的メリットと言えば世帯収入が上がるぐらい。子供がいたら子育てを共同作業に出来るから、上手く分担できるなら大きなメリットだな」
言われてみればそうだ。
扶養に入れないどころか、現時点では私の方が収入が高い。
互いにフリーランスで生計を立てているから、住宅審査やローンだって通りやすくなるわけでもない。
“メリット”の観点のみで考えれば、結婚なんて一切無いのだと気づいてしまった。
結婚は何の担保なのか
「お互いに大事にし合える関係なら、何も結婚みたいな法的な契約に頼らなくてもよくない?まあ、どこかで不安な気持ちや形とはいえ確証が欲しいから結婚するんじゃないか」
思えば、私の結婚願望もそれに当てはまるのかもしれない。
ずっと一緒に過ごせるか不安だから、とりあえず法という拘束力を用いる。
そうすれば、大きな出来事が無い限りは婚姻関係は継続出来る。
家庭を守れる。
でも、本当に法だけでそれを絶対的に守れたら、私の両親や他の夫婦は離婚していない筈。
子供がいなくとも結婚したい。
その気持ちは何も変ではない。
けれど、仮に結婚でしかその関係を守れないようならば、今一度立ち止まって考えてみるべきだ。