「茶道具」がモチーフ。涼やかな夏を呼ぶ、モダン風鈴のしらべ
夏を感じる音色。
さて、どんなものを思い出すでしょうか。
同じ夏を代表する音でも、「暑い」イメージがあるもの、「涼やか」なイメージがあるものがありますね。
例えば、「セミ」の鳴き声には暑さを感じたり、コップの中で氷がぶつかる「カランカラン」というような音は「涼やかさ」を代表する音色かもしれません。
今回は暑い夏を満喫しながらも「涼」を感じることができる風鈴をご紹介しましょう。
目次
茶道具をモチーフにした肥前吉田焼の風鈴
日本でも有数の温泉地、そして、茶どころ「佐賀県嬉野市」で生まれた磁気のブランド「224porcelain」。
肥前吉田の開窯は今から400 年以上前にさかのぼるといいます。肥前吉田には同じく佐賀県で盛んな有田焼きの絵付けのような独自の”様式” というものがありません。逆にいえば、決まった様式のない自由なものづくりが肥前吉田の特徴なのだとか。その中で、「224porcelain」は、長い歴史とその中で培ってきた技術を下地としながらも、これまでの価値観にとらわれることなく、他にはない新しいものづくりにチャレンジするブランドです。
そんな「224porcelain」から古くから伝わる「茶道具」をモチーフにして肥前吉田焼の風鈴「neiro」が誕生。デザインは、デザイナーの馬渕晃さんです。
この地域の磁器の特徴である「白」にこだわり、シンプルでありながら個性的、懐かしいのにモダンな印象に。和にも洋にも溶け込む美しい風鈴となっています。
瓜をイメージした「あこた」は音を包み込み柔らかくのびやかな音色
シュッとした直線的な形の「じゅうにかく」は凛とした高音で涼しげな音色
お餅を重ねたような愛らしいシルエットの「かさねもち」は焼きものらしい高音で比較的短い音色
形によって、それぞれ違った音色を楽しむことができるように、納得のいくまで試作を重ねたのだとか。永い歴史の中で磨かれてきた技術と様式にとらわれない自由なモノ造りの肥前吉田焼の風鈴で夏のそよ風と涼を感じてみてはいかがでしょうか。
「224porcelain」や「五八商店」などで購入が可能です。
他にも、富山県高岡市の鋳物ブランド「能作」では、真鍮製の風鈴を作っており、こちらもガラスとはまた一味違った音色を楽しむことができそうです。
のんびりと縁側や窓辺で。
あの人と風鈴と一緒に、今年は涼やかな夏を。
風鈴の音色に二人で耳を傾けて過ごすのも、よい思い出になりそうです。
[画像提供]五八PRODUCTS
[参照]224porcelain